ドイツ・デュッセルドルフはヨーロッパのオアシス。ここは日本だ。

ドイツ

ドイツにはデュセルドルフという街があります。ドイツのなかでも7番目の大きさの街なのですが、この街の名前を聞いたことがある人も多いと思います。そうこの街は、ヨーロッパ1日本人比率が高い街なのです。ここで暮らす日本の人達は、海外の中でもストレスが少なく暮らせる街であると言えます。そしてこの街に住んでいない人から見ると、ここに来るだけで帰国した気持ちになる天国みたいな街なのです。

デュッセルドリフって、ロンドンやパリ、バンコクみたいに首都でないのに日本人が多いんだね。

ドイツ・デュセルドルフ。この街はケルンから電車や車で30分。

私が住んでいるケルンからデュッセルドルフまで特急電車で約30分で到着します。買い出しという言葉にふさわしい、程よく遠く程よい近さです。デュッセルドルフを訪れたのはこれが2回目で、1回目はイギリスに暮らしていた時ですからもう15年も前のことです。イギリスから船にのってオランダに上陸して一気に車でドイツに入りました。

15年も前のことですが、この街に来た時の驚きは忘れません。インマーマン通りには日本があふれてました。イギリスの地方から来た私たち家族からしてみると夢の世界です。ラーメン屋には単身赴任のおじさま方がカウンターで チャーハン餃子を食べてます。そして、

「お勘定お願いします」

と日本語で言い、最後のマルクでの支払いだけがドイツでした。ここで暮らせたらストレスがないだろうなというのが、心に刻まれた思い出です。

ドイツ・デュセルドルフ。この街の駅を降りると日本文化が宿るインマーマン通りに出る。

デュッセルドルフ駅を降りて西側のインマーマン通りに出て2分も歩けば、そこから日本が始まります。そこで私は自分でゲームを考えました。

「日本人10人に会うまで帰れまてん」

ものの10分もしない間に目標を達成してしまいました。ケルンで日本人に会うことはほとんどないにもかかわらずです。

「本」「クリーニング」など親しみのある漢字を見るだけでほっとします。残念ながら本を買うわけでも、クリーニングをお願いするわけでもないのですが、コロナで帰国できない気持ちがそうさせるのかもしれません。

ドイツ・デュセルドルフ。インマーマン通りを歩いていくと日本のスーパーマーケットがそこにある。

インマーマン通りを奥まで進んでいくと日本の食材や商品を販売するスーパーがあります。店頭にはカップそばやカップうどんがワゴンに載っています。こんな光景はもちろんドイツでこの街以外では見ることができません。

スーパーマーケットは人数制限をしているのか入場規制の列らしきものがありました。そこで入店してもいいのかを日本語で聞きます。

「入ってもいいですか?」

「どうぞ。」

どうでもいい会話かもしれませんが、仕事以外の日本語をZOOMやLINE以外で話すのは何か月ぶりでしょうか。それだけでもうれしいです。

店内には日本の物が並び、お客さんも目が幸せそうに笑ってます。そして何よりも魚コーナーがすごくて、日本と同じ陳列です。なぜかここにある鮭は、ドイツで売っているのと違って日本っぽいです。

最後に卵を買う時に定員さんに聞きました。

「この卵で卵かけごはん食べれますか?」

「いやー、保証はできないです。」

卵かけごはんは、一時帰国までお預けのようです。

一番おいしい日本食で日本でしか食べれないもの。それは卵掛けご飯かもしれませんね。

ドイツ・デュセルドルフ。ここはドイツだけでなくヨーロッパのオアシス。

日本を離れ海外で暮らす人達から見ると、日本はこの上ない楽園です。しかしコロナ禍では、それも容易ではなく、一時帰国できたとしても14日間の強制隔離+自粛隔離が待っています。また日本で生活したことのある外国人にとっても、日本はまた訪れたいところなのだと思いますが、それは日本のパスポートが無い人には猶更きびしいことになっています。

そんな人たちにとって、デュッセルドルフは日本に帰国したのと同じレベルのおもてなしを感じることができます。普段日本で暮らす人にとってはわかりずらいことかもしれませんが、日本を感じることはとても精神衛生上大切なことなのです。

ヨーロッパに住む人達で日本を大好きな人でドイツを訪れる機会がありましたら、是非デュッセルドルフを訪問して束の間の日本を味わってください。どこのドイツの観光地を訪問するよりも幸せを感じるに違いありません。

プロフィール
この記事を書いた人
イゴール

会社生活30年を過ぎたサラリーマン。2020年からヨーロッパ駐在中でスペインードイツースペインと引っ越し2021年末帰国。人生の後半から日本とロシアを中心とした海外生活を半分半分。次のキャリアで何をしたいか、仕事を続けながら現在進行形で自分探しを模索中。その活動の悩みや取り組みをぶろぐに残す。

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