日光の手前に「今市（いまいち）」という街があります。
今市市（いまいちし）かと思っていたが私の勘違いで、日光市の一部であり道路標識でも 日光市街地（今市）と表記されています。
ちょうど日光と鬼怒川・塩原との分岐店にあたり、ここを目的として来る人はあまりいないかもしれません。
しかしこの街に 今までお目にかかったことのないような とんかつ屋さんに出会うことができました。それが今回ご紹介する「かつ泉」さんです。
高級とんかつ 「かつ泉」さんを友人に紹介してもらう。
転職することになり、住まいが首都圏から地方に移動して単身赴任になることになりました。退職することは同僚には伝えましたが、SENSTIVEな時期の退社なので次どこで働くかはあまり人には伝えない退社でした。
ごく身近な人にだけ伝えたら、速攻で教えてもらったのは、
「日光今市にあるとんかつや 『かつ泉』に近くていいですね。」
自分はかつて住んでいたこともありこの辺りのことを多少は知ってましたが、残念ながらこの店は知りませんでした。そして実家に帰らない週末に出かけることにしました。それが素晴らしい出会いになると期待はもちつつも、期待を大きく超えることも知らずに。
高級とんかつ 「かつ泉」さん宇都宮の街から車で遠回して１時間強。
私はとんかつが大好きです。メニューの選択にとんかつがあると 結構な確率でとんかつを選んでいます。先日も松屋系列のとんかつやさんが 閉店した時に深く悲しんだものです。そんな私が自分の人生の中で一番のおいしいとんかつ屋さんはどこですかと 聞かれると、まちがいなく横浜馬車道にあるお店を選びます。父が良く連れて行ってくれました。本店と横浜店とは味を変えているとなんどきかされたことか。実際に違いはいまだにわかりませんが。
とんかつ屋さんというのはそのお店を通して、庶民に愛されかつお客の回転率の高いお店のイメージがありました。
それに対して今回訪問した「かつ泉」さんは、テーブルの間隔も広くゆっくりととんかつを味わっていただく感じで、こういうお店は初めてでしたね。
宇都宮から高速を使わずに遠回りして杉並木が続く例幣使街道を通って1時間かけて今市の街の中でやってきました。
高級とんかつ 「かつ泉」さんは、細い路地を走ると急に現れた素敵なお店。
例幣使街道を抜けて日光街道から今市の街の手間で U字の交差点をUターンします。ちょうど前の車もUターンしようとして 一度切り返しをしていました。
そしてUターン後すぐに左に曲がり、通りすがりがむずかしい細い道を１００Mほど突き進みます。
そうするといきなり視界が開きます。
中華の山泉楼本店のとなりに おおきな看板で「かつ泉」の文字が見えます。
駐車場もたくさんあり、これなら駐車に困ることもありません。
高級とんかつ 「かつ泉」さん シャトーブリアンがおすすめ。
土曜日１１：２０に到着すると既に何人かのお待ちの人がいます。ドアを２つ開けて、予約名簿に名前を書きます。
「４０分ほどお待ちになりますがよろしいですか」
とてもやさしく丁寧な応対に
「これは４０分くらい待っても食べたい」
という気持ちが沸き上がります。お店の前にある椅子で４０分待つことにしました。
店の外にはメニューがあります。
メニューの中には、
「上ひれかつ定食」
「上ひれシャトーブリアン定食」
が２つ両横綱のように並んでいます。
お店の方の予想通り４０分後に呼ばれました。
お店の人に聞いてから決めることにしました。
「この２つのどちらがおすすめですか」
「シャトーブリアンは１頭からあまり取れず、なかなか食べる機会がないので是非こちらを」
のおすすめ通りに
「シャトーブリアン」３枚を注文しました。
高級とんかつ 「かつ泉」さん 静かにゆっくりととんかつ定食をいただく。こんなことはじめて
テーブルには３種類の塩がおいてありました。
オーストラリア・フランス・インドネシア のお塩です。
あわせてドレッシングも柚子と野菜の２種類です。
しばらく待っていると、ピンクの色をした「シャトーブリアン」のとんかつがやってきました。
そこにも３種類のソースが。お皿のわきには わさびとからしもあります。いったいどれほどの組み合わせで食べればいいのか。
さあ食べようかと思っていると隣のテーブルから、
「これはすごい。本当においしい。ここまで来たかいがあった」
の声が聞こえます。 これは期待値MAXといったところでしょうか。
一口フランスのお塩で食べると それはやわらかいお肉のおいしさが肉汁とともに引き立ちます。
これにはわさびをつけないと。２口目にはわさびとセットです。
そうこうしているうちにゆっくりと数十組に渡る組み合わせを味わいながら、３０分近くかけていただきました。早食いの私が、時間をかけた理由は、もちろんお店の静かなゆっくりと時間が流れていく雰囲気と お料理のクオリティーのおかげです。
はじめていただいたA級グルメのとんかつといったところでしょうか。
高級とんかつ 「かつ泉」さん ホスピタリティーも最高。現金だけなのが残念ですが。
お会計は現金のみでした。
日本では 特に地方では、まだまだそういうお店はあります。
それをデメリットとしないだけの値打ちがあるだと思います。
「読者あまりいませんが、今回の訪問をブログに書いていいですか。」
「はい、どうぞ。是非お願いします！」
許可をいただく時に 承諾をしてもらうことが多い中、依頼されたことはあまりありません。ドイツケルンのケーキ屋さん以来かもしれません。
今度は家族を連れて。そして多くの人にこのおいしさや雰囲気を味わって「かつ泉」のファンになってもらいたいです。
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